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小学生の職場見学

[2024年10月18日]

こんにちは。獣医師の平松です。先日、近隣の小学生の職場見学がありました。コロナ前はそのようなイベントは時々あったのですが、コロナ禍となり職場見学の授業は一度なくなったようで、今年、久々に近隣小学校から見学依頼があったというわけです。今回は小学生9名、引率の先生1名、引率の保護者2名の12名が来院されました。

病院に到着した子供達は元気に挨拶してくれ、早速、病院の中を案内しました。

↑ こちらはX線室の説明をしている画像です。人間の場合はX線撮影の際、撮影者である医師や放射線技師は一度部屋から退室し、患者さんだけX線室に残って撮影が行われますが、動物の場合は保定をしないと動いてしまうため、X線室の中で動物を保定しながら撮影することになります。

そのためX線の被曝をしないよう、鉛のエプロンを着て撮影を行います。実際に鉛のエプロンを持ってもらい、重さを体感してもらいました。

(それにしても、自分がやけに険しい顔をしていますね…。真剣になると表情が険しくなる傾向があるようで、気をつけねばなりません…)

↑ こちらは手術室の説明をしている様子です。衛生を保つ必要があるため、入り口付近から覗き込む感じで見学してもらいました。画像は手術灯について説明している様子です。手術灯はいくつものライトが一箇所を照らしていますが、これは明るさのためと、何方向からも光を照らすことにより術者の手の影ができないようにするためです。そのため手術灯のことを、無影灯ともいいます。この説明を聞いていた引率の先生は、へぇ!!と子供達よりもいい感じで反応していただきましたね。ありがとうございます^^

↑ こちらは処置室にあるICU(集中治療室)を見学している様子です。病院猫のくり坊に協力してもらい、患者のモデルをやってもらいました。ICUでは、温度・湿度・酸素濃度の微調整ができ、より安静が必要な動物のための部屋であることを説明しました。

↑ こちらは猫舎(猫の一般入院室)を見学している様子です。病院猫のモンちゃんも、なんだなんだ!?という感じで目を丸くしていましたね。猫舎では、主に日中の診察の時に、一時的に待機していたもらうお部屋として使うことが多いです。

↑ こちらは処置室にある机に骨模型や歯列模型を並べ、見学してもらっている様子です。人間は親知らずも含めると32本の歯がありますが、犬と猫では何本の歯があるでしょうか!?と問題を出し、子供達は予想しながら答えてくれていました。

引率の先生には、元気よく39本!!と答えていただき、いや歯は左右対称ですので偶数ですよ、と大真面目に答えてしまったのですが、後から聞いた話によると先生は39(サンキュー)という数字が大好きなのだそうで、いつも数字にまつわることは39!と答えているのだそうです。感謝の気持ちを大事にするというのが素敵ですね!

ちなみに正解は、犬は42本、猫は30本です。

↑ こちらは薬局で看護師さんが薬を用意しているのを見学している様子です。動物病院では、一般的に病院内の薬局で内服薬を用意しますが、看護スタッフや獣医師が準備します。

最後に、質問係の子が動物病院に関する質問をし、それにお答えして終了となりました。皆んな真剣に説明を聞いてくれ、また引率の先生が上手く皆んなを誘導してくれたので、とてもスムーズに職場見学を進めることができました。

少しでも子供たちの勉強になってくれていれば嬉しく思います。この中から、将来の獣医師や動物看護師が生まれるかもしれませんね。そして大竹先生のように、大人になってから動物病院で一緒に働く日が来るかもしれませんね。

p.s.
勤務医の大竹先生も小学生の時に、僕が獣医師として務めていた動物病院へ来院し、獣医師を目指し、そして今、一緒に働いております。詳しくは2021年5月19日の過去ブログに書きましたので、よろしければそちらも読んでいただけると幸いです。

獣医師 平松