膀胱・尿道結石
[2013年06月23日]
膀胱・尿道結石
症例は10歳齢、オスのペキニーズ。尿の出が悪く、血尿も出ているとのことで来院しました。以下の画像は初診時レントゲン写真です。
レントゲン・エコー検査により膀胱・尿道結石が確認されました。通常、尿道はレントゲン写真には写りません。しかし本症例は、画像の矢印で示したように、尿道に細かい結石がぎっしり詰まってしまったために、尿道があたかも尿路造影されたかのように映ってしまっています。
そこで、手術により尿道・膀胱結石の摘出を行いました。
上の画像は摘出した結石です。これ以外にも、砂状の結石は大量に摘出され、尿道・膀胱を良く洗浄し閉腹しました。
本症例は幸い腎機能に影響はありませんでしたが、これ以上処置が遅れていれば、尿路閉塞による急性腎不全や膀胱破裂、また感染による腎盂腎炎を起こしていた可能性があります。早期発見、早期治療が肝要となります。