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もいちゃんと虹の橋

[2021年05月31日]

こんにちは。獣医師の平松です。

先日、もいちゃんから最後のお便りがありました。3月26日午前2時38分、眠るように亡くなったとのことでした。もいちゃんは毎年、開業記念日やクリスマスなどにお便りをくれ、いつも楽しみにしていました。つい先日も、開業8周年のお祝いのお便りをくれたばかりでした。しかし、ブログで紹介させて頂いていた頃には、すでに天国へと旅立っていたことになります。

もいちゃんは、最後は寝ているような笑っているような顔で逝ったそうです。年齢的には17歳3ヶ月、大往生と言えるかもしれませんが、長い間生活を共にした家族を失うのはやはり寂しいことと思います。今はただ、もいちゃんの冥福を祈るとともに、飼い主さんが元気を取り戻してくれることを祈っております。

院長机の前のギャラリー

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動物が亡くなった時、動物愛好家の間では「虹の橋を渡る」という表現をよく聞きます。この虹の橋とは何なのか、そういえば自分もよく知りませんでした。調べてみると、作者不明の詩で「虹の橋」というのがあることが分かりました。

国や地域によって、様々なバリエーションがあるようですが、少しその詩の一例を紹介したいと思います。

 

虹の橋

天国の少し手前に、「虹の橋」と呼ばれている場所があります。

この世界で生前、誰かと寄り添い、暮らしていた動物たちは、その命の灯が消えたとき、「虹の橋」のふもとへ行くのです。

そこには、草原や丘が広がっていて動物たちはそこで駆けまわり、ともにじゃれあって、楽しく遊んでいます。

おなかいっぱいのごはんと、きれいなお水、そして優しい太陽の日差しに溢れていて、みんながそのあたたかな場所で、のんびりと暮らしています。

病気にかかっていた子も、年老いた子も、みんな元気を取り戻し、傷の痛みに苦しんでいた子もすっかり健康なからだを取り戻し、昔のように、そしてまるで夢のように、そこでは過ごしているのです。

動物たちは幸せに暮らしているのですが、たったひとつだけ、心を満たしていないことがあります。それは、かつて共に過ごし、愛し合い、寄り添っていた人が、ここにいないことが、恋しくて、寂しいのです。

動物たちが一緒に遊んで、駆けまわっていたある日、ある子がふっと立ち止まり、遠くを見つめていました。その子の目は、次第にキラキラと輝きだし、よろこびで震えだします。突然、その子は仲間から離れ、草原を飛ぶように走っていきます。速く、速く、それはまるで風のようです。

その子の視線の先にいたのは、共に過ごし、愛し合い、寄り添っていたあなたでした。

その子とあなたは、虹の橋のふもとで再び出会います。あなたは、愛するわが子を抱きしめ、愛情いっぱいにふれあい、二度と離れることはありません。

あなたは満面の笑みで幸せにあふれたキスを受け、もう一度、愛するわが子を抱きしめるのです。そして、わが子の顔をのぞきこみ、見つめあっては、語りかけます。

きみと別れてからの長い長い人生を、私は一生懸命生きてきたよ。その中で、きみを忘れたことは一度たりともなかったよ。やっと会えたね。

そしてあなたたちは寄り添いあって、共に天国へ続く虹の橋を渡っていくのです。

 

動物が亡くなると、天国へと続く虹の橋のすぐそばで、動物は飼い主が来るのを待っている。そして飼い主が亡くなると再会を果たし、一緒に虹の橋を渡るのです。僕の母も昨年末に亡くなりましたが、自分が中学2年の時に亡くなったロコやん、開業間もない頃亡くなったココやんと再会し、一緒に虹の橋を渡ったのでしょうか。

犬・猫の一生、自分自身や家族の人生。一日一日を大切に生きていくための勇気を、この「虹の橋」は教えてくれているような気がします。

獣医師 平松