ベタ水槽立ち上げ
[2022年03月15日]
こんにちは。獣医師の平松です。これまでアクアリウム研究として、主にカージナルテトラなどの小型熱帯魚メインのテトラ水槽、金魚や日本在来種をメインとした日本淡水水槽、アクアテラリウムでツノガエル投入待ちのカエル水槽を立ち上げてきました。
実際に飼育・育成してみると、沢山のことが分かり勉強になりましたね。さて、今回はベタ水槽の立ち上げです。ベタはその大きいヒレがとても美しいことで有名です。ラビリンス器官とよばれる呼吸器官を持っており、空気中から直接酸素を取り込むことができ、小さい飼育容器でも飼うことができます。そのため、お店ではビンなどに入って販売されているのをよく見かけます。
今回は、以前金魚用に用意した25cmの小型水槽を利用しました。
まずは底面フィルター(ボトムフィルター)を水槽に敷き、その上に大磯砂と呼ばれる砂利を敷き詰めます。底面フィルターのパイプはエアレーションできる構造になっており、エアーをブクブクさせることで空気と一緒に水も吸い上げられ、底面にしいたメッシュフィルターから水が吸い上げられる仕組みです。
するとフィルターの上に敷いた砂利を通して常に水が流れ、砂利に好気性バクテリアが定着し、水質が安定します。
次に、水草やヒーターを設置しました。ベタ水槽はわりと水が汚れやすいらしく、今回は砂利に直接水草を植えず、流木や丸太のような木に活着した水草を用意しました。このような水草は、活着している木ごと移動することができるので、砂利の掃除をする際に便利です。
上の画像の右上に流木が浮いていますが、これはしばらく使っていなかった流木がカラカラに乾いて沈まなくなってしまったので、流木が水を十分吸って沈むようになるまで、チューブで浮かないよう止めている様子です。これはこれでラピュタみたいで、わりとカッコイイですね。
この後、2週間ほど水を循環させて水質を安定させ、まずオトシンネグロやコリドラス・パンダといったナマズ科の熱帯魚をいれました。上画像のパイプに張り付いているのがオトシンネグロ、白黒のがコリドラス・パンダです。
ベタは闘魚とも呼ばれ、他のベタや似たようなヒレの長い魚を攻撃してしまう習性がありますので、単独飼育が基本となります。しかし、小型のナマズ科の熱帯魚の場合は、お互いあまり干渉せず、単独飼育よりもベタが自分のヒレを齧ってしまうリスクが減ると言われており、今回は混泳に挑戦することにしました。
その後、さらに2週間ほど水質が安定するのを待ち、いよいよベタを購入しました。ベタを投入した様子が、コチラ!↓↓↓
↓↓↓
↓↓↓
うむ!良い感じでございます!さすがはベタ、ヒレがとても綺麗ですね!
ご覧くださいこの美しさを!!
ヒレの形状によりベタには沢山の種類があり、よく流通しているのはトラディショナルと呼ばれる種類ですが、今回はそれよりも尾ビレが少し大きめなスーパーデルタと呼ばれるベタを導入しました。
この子は性格も温和で、ヒレをたなびかせながらゆっくり泳ぐ姿がとても可愛いです。ベタには多くのファンやコレクターがいると聞きますが、これには納得です。外観や泳ぐ様子、性格も多様でコレクションしたくなるのも頷けます。大事に育成していきたいと思います。
大きな水槽が必要なく多少の水質の変化にも強く、外観や仕草も可愛いベタ。現時点では、待合室におく水槽はベタ水槽になる可能性が高いです。春にはお披露目すべく、準備を進めていきたいと思います。
獣医師 平松