橈尺骨骨折
[2013年09月19日]
橈尺骨骨折
症例は11歳齢の長毛腫の猫。会社で飼っていたが、3週間ほど姿を見せなくなり、その後外から帰ってきたら前足を上げていたとのことで来院しました。
レントゲン検査では、橈骨・尺骨の2本が折れており、そのため手術による整復を行いました。以下が術後のレントゲン写真です。
尺骨を髄内ピンにて整復し、橈骨をDCPプレートにて固定しました。また橈骨・尺骨は元々血液供給が少ない骨で、折れてしまうと癒合不全を起こしやすいことが知られています。そのため、本症例では癒合不全を防止するため、海綿骨移植を行いました。
海綿骨移植とは、上腕骨などの太い骨に穴をあけ、そこから骨内部の軟らかい骨(海綿骨)を採取し、骨折部分に埋め込むことで骨癒合を促進させる技術です。
手術後はやはり安静が重要となります。