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脱腸・結腸固定

[2016年06月05日]

脱腸・結腸固定

症例は2歳齢のオスの日本猫。外から帰ったら、お尻から赤いものが出ていたとのことで来院しました。以下は初診時の肛門周囲の様子です。

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患部をよく観察すると、直腸が反転して肛門から脱出している、脱腸の状態だとわかりました。患部が乾かないよう保湿し、まず用手により肛門内へ整復するよう試みました。しかし、脱腸した部分はかなり腫脹していたため、整復は不可能な状態でした。

そこで、手術による直腸の整復と結腸固定を行なうこととしました。

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上の画像は、開腹下で結腸を引っぱり、脱出していた直腸を肛門内に収めた後、再脱出を防ぐため結腸と腹壁を縫い留めた様子です。

下の画像は、直腸が肛門内に整復された後の肛門周囲の様子です。(画像左が足側、右がしっぽ側)

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脱腸は放置すると粘膜が乾いてしまい、壊死に至ります。脱腸になってしまった場合は、腸が重大な損傷を受ける前に、早期に処置をすることが重要です。