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最近のオペの紹介

[2022年05月28日]

こんにちは。獣医師の平松です。今回は受付のベタ水槽を少し大きめにしたため、その話題を書こうかと思っていましたが、熱帯魚関連の話題が多すぎて少々食傷気味の飼い主様もいらっしゃるかも…、と言うことで、今月は全て別の話題にしようかと思います。

そんな訳で、今回はここ最近のオペ画像などをお送り致します。4症例ほどご紹介しますので、宜しければお付き合い下さいませ。

症例1:日本猫の中足骨骨折

↑ こちらはオペ中の画像です。外に飛び出してしまい、足をひきずって帰ってきたとのことです。細かい骨の操作となりますので、慎重な操作が必要になります。

 

ロッキングプレートとK-ワイヤーを組み合わせて整復しました。術後は厳密な安静が必要となります。

症例2:バーニーズ・マウンテンドッグの前十字靭帯断裂

↑ 骨にドリルを使ってホール形成しているところです。超大型犬のオペは、やはり「超」大変です。

 

前十字靭帯断裂の術式である、TPLOと呼ばれる骨切り・プレート固定術を行いました。かなりしっかりとしたインプラントが入りました。

症例3:パグの鼻腔狭窄・軟口蓋過長

↑ 軟口蓋過長は、口の奥の方が狭くなってしまっている病態で、そこを超音波メスなどを使用して切除します。口の中の奥の方を手術するため、外回りのスタッフが口を大きく開けて、術者が手術します。

↑ こちらは右の鼻腔(画像向かって左側)を拡大した様子。手術前の左の鼻腔(画面向かって右側)と比較し、2倍以上広がっています。パグやブルドッグといった短頭種によく見られるガァーガァー音がするような呼吸は、これで改善します。

症例4:トイ・プードルの下顎骨折

↑ こちらは下顎骨折整復のオペの様子です。現在のオーナーが保護した時には既に骨折しており、骨折してからかなり時間が経過していたため、骨癒合を促進するため骨移植も同時に行いました。

移植用の骨は骨盤の腸骨翼より採取し、ロッキングプレート・スクリューにて固定しました。口の開閉がとてもスムーズになり、食欲も改善しました。将来的に心配されていた顎関節症も、これでリスクが軽減できます。

長くなってきたため今回はこの辺で。症例紹介のページで使えるよう、画像は沢山撮ってあるのですが、忙しさにかまけて更新できておりません…。なので今回はこちらのブログで簡単にご紹介させて頂きました。

勉強になるオペ症例の画像がまだまだ沢山ありますので、機会があればまたブログでご紹介したいと思います。それでは皆様、次回のブログでお会いしましょう。

獣医師 平松