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びにゃんがお空にいきました

[2023年03月04日]

こんにちは。獣医師の平松です。かねてからブログやインスタで紹介させて頂いていた多発生囊胞腎のびにゃんですが、本日14時頃、永眠いたしました。メルマガのコラムでは闘病中であることを書いていたのですが、コラムを読まれていない飼い主様は突然のことで驚かれたかもしれません。

実は2月10日に、突然苦しそうに嘔吐し震えが止まらない状態となってしまい、検査を実施しました。すると、エコー検査で小腸領域に3cmほどしこり状に腸壁が肥厚している箇所があり、針生検を実施しました。数日後、その細胞診の検査結果が出て、非常に悪性度の高いリンパ腫であることが判明しました。

猫のリンパ腫はとても難しい血液のガンで、抗がん剤がある程度効く可能性がありますが、悪性度の高いリンパ腫の場合は1、2ヶ月で亡くなってしまうケースもあります。

びにゃんも抗がん剤やステロイド治療を試みて、一時、元気や食欲が持ち直し、1週間ほどの少しの間ですが家族でのんびりと過ごすことができました。

しかし、2月下旬からは横になってしまうことが多く、食欲も無くなってしまいました。血液検査では腎数値が顕著に上昇し、もはや新たな抗がん剤投与は不可能な状況でした。

日中は病院で点滴をし、夜は自宅で家族一緒に過ごしました。しかし本日の13時半頃、瞬きをしなくなり呼吸や心拍が極めてゆっくりになりました。その時、自分は手術をしていましたが、終わったタイミングで看護師の嫁が抱っこして自宅へ連れて帰りました。

14時、びにゃんは僕の膝の上で、家族に見守られながら亡くなりました。最後はわずかに灯ったロウソクの火が、フッと消えたかのようでした。

享年14歳9ヶ月。これまで、どれほどびにゃんに元気をもらい、勇気づけられてきたか分かりません。辛い時や悲しい時、嬉しい時も、いつも一緒でした。すぐに僕の膝の上に乗りたがり、撫でろ撫でろと催促していました。その様子にとても癒されていました。

たくさんのものを僕らに残して、囊胞腎の星だったびにゃんは、今度はお空のお星様になりました。今はただ、びにゃんの冥福を祈りたいと思います。ありがとう、びにゃん。そして生前、びにゃんを可愛がってくれ気にかけてくれた皆様、本当にありがとうございました。ここに謹んでご報告申し上げます。

獣医師 平松