歯科講習の参加
[2023年10月14日]
こんにちは。獣医師の平松です。人医領域においては、歯科は内科などの他科とは明確に区別され、街の至る所に歯科医院があります。動物歯科の場合は、街の動物病院が歯科から口腔外科まで担うケースも多く、歯周病などの口腔内トラブルは日常的に扱う分野の一つとなっております。
そのため日々、テキストや学術学会に参加することで、知識・技術を磨いていく必要があります。その中で、歯科専門医から直接指導を受けられる日本小動物歯科研究会認定講習という、1日かけて行う講義・実習があります。この度、勤務医の大竹先生がこの歯科講習を受講したため、紹介します。
今回は埼玉県にある歯科を専門的に扱う動物病院で講義・実習があり、午前中いっぱい講義、午後は実際にスケーラーなどを用いた実習だったようです。
↑ 実習では歯科専用のX線撮影についても学んだとのことです。一般診療で使われる通常のX線装置と比較し、歯科専用のX線撮影装置では照射野が狭く、撮影角度の設定も特殊で特別な技術が必要です。歯科専用X線装置では、歯髄や歯根周囲の構造が詳細に読影可能となります。
↑ 歯科用器具。エレベーターや抜歯鉗子、スケーラーなど。実習ではこれらの器具に加え、下の画像のような超音波スケーラーや吸引ドレーンなどを搭載した複合歯科ユニットを使用したとのことです。
↑ この歯科ユニットでは、超音波スケーラーによる歯石除去や歯の掘削、排液吸引、放水による汚れの除去、歯の研磨(ポリッシング)まで、全て一貫して行うことができます。
↑ こちらは当日配布されたテキストと名札だそうです。梨の木動物病院じゃなくて、梨の木どうぶつ病院なんだけどな…、などと細かいことを気にしつつ、自分もテキストを見直し、情報をアップデートしていきたいと思います。
↑ 受講修了証も発行してもらいました。歯科講習はレベル1からレベル4まであるため、この後も受講は続きます。
歯科処置は日常的に実施しておりますが、やり慣れた手技でも知識や技術を適宜アップデートし、常に最新の知見を得られるよう、今後も病院スタッフ全員で努力していきたいと思います。
獣医師 平松