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新しいワイヤレスLEDライト

[2024年06月13日]

こんにちは。獣医師の平松です。梨の木どうぶつ病院では、処置をする際に患部をよく観察するため、処置灯を使用します。

 

↑ 1枚目の画像が処置室の処置灯、2枚目がX線室の処置灯です。ライトが円盤状に複数個あり、影ができにくい仕様となっており、このような医療用ライトは無影灯とも呼ばれます。

最近では外来件数の増加に伴い処置スペースが足りなくなり、X線室で処置をすることもよくあります。そのため、このような処置灯が処置室以外にもあるととても便利です。(ちなみに手術室は衛生面がとても重要なため、無影灯はあるのですが一般外来で使用することはありません。)

さてそんな処置灯ですが、診察室にもあるととても便利に思い、一度、医療機器メーカーに設置の相談をしたことがありました。しかし、壁や天井の構造上の問題のためか、医療機器メーカーがあまり乗り気ではなく、診察室に処置灯を設置するのは頓挫してしまいました。

そこで2021年、処置灯の代わりとして使えるライトを導入しました。コチラ。↓↓↓

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こちらはメガネに装着可能なワイヤレスLEDライトです。替えのバッテリーも全部で3つ付属しており、長時間の処置に対応しております。

このようにメガネにクリップで着けるだけで、処置の際にライトとして使えます。処置灯のように施設に備え付ける設備ではないため、診察室でも入院室でもどこでも持ち込んで明るい視野で処置することができます。耳の中や口腔内の観察、また細かい処置をする際にはとても重宝しておりました。

しかし、動物を相手に診療をする場合、激しく動く動物を保定していてライトが振り落とされたり、場合によっては前肢や尻尾でライトが叩き落とされたりして、だんだんライトが点いたり点かなくなってきてしまいました。

修理に出そうと思ったのですが、このワイヤレスLEDライトはいつの間にか終売していたらしく、修理はできませんでした。そこで今回、新たに別のモデルのワイヤレスLEDライトを導入することにしました。コチラ。↓↓↓

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今回のワイヤレスLEDライトも、メガネにクリップでマウントできるタイプにしました。今回のライトはバッテリー・本体が一体型となっており、バッテリーが切れると交換できないというデメリットがあります。しかし本体にバッテリーを付けたり外したりしない分、ライト本体とバッテリーの接続部分が壊れにくいと思われますので、耐久性に期待ですね。

↑ メガネに装着した様子です。以前から使っているワイヤレスLEDライトと同様の構造ですので、使い勝手は基本的に一緒ですが、新しいライトの方が若干重く、メガネがズレ落ちやすいです。新しい方のライトを装着する際には、しっかりとしたメガネストラップが必要ですね。

↑ 実際に装着してライトを点けると、このような感じで照らされます。顔を向けるとその方向にライトが照らされるので、これまでのライトと同様、使い勝手は良好です。

今回導入したワイヤレスLEDライトですが、重さがあり長時間使用が難しい点はありますが、大きなメリットとして安価に導入できたことが挙げられます。やはり動物病院内での使用では、どうしてもぶつかったり落としたりする可能性があり、使用する機器の耐久性が高いことや、もし壊れた時にも経費的に大ダメージにならないような価格の機器であることが求められます。そういう意味では、今回は大変良い買い物ができました。

手術機器・器具に関しては動物が麻酔中に使う道具であり、また手術成功の可否に直接的に関わってくるため、妥協なく良いものを導入していきたいと考えております。しかし一般外来で使用する機器・器具に関しては、より耐久性があり、使い勝手と導入費用のバランスをとった設備投資を心がけ、今後もコストバランスに優れた病院運営を目指していければと思います。

獣医師 平松